スイスでお仕事ライフ

スイス、チューリッヒで仕事を始めて10数年。職場での日常をつづりたいと思います。

人事評価の季節です。

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11月に入ると、一気に、今年ももうすぐ終わり~、モードになってきますね。

お仕事もリモートがまだまだ続く毎日ですが、毎年恒例、今年の目標達成度は?

という今年一年間の人事評価をいただく時期になってきました。

大体どこの企業も似たような人事評価のシステムがあるのでしょうけれど、私のいる会社では、毎年1月に部署別、チーム別に、全体の目標と個人的な目標を立てます。

専用のプログラムがあり項目別に表のようになっていて、本人が記入する場所と、直属の上司が記入する所とがあるのですが、そこに項目別に目標を書き入れます。

6月末に経過状況を確認、必要な場合は修正するために、直属の上司と面談があります。

その後11月半ばに、目標は達成できたか、などの自己評価を書き入れ、上司に提出します。

12月初めにその表に基づいて面談があり、双方の見解に相違がある場合は調整したり、話し合いが続き、12月半ばには合意のもとに今年の成績表のような評価をもらいます。

評価は6段階評価で、6〜7項目くらいあり、それぞれAとかBとか評価がつき、人事へ提出、記録されます。

スイスでは転職する際、前の職場でどうだったか、という人事評価をお手紙、リファレンスレター、と言いますが、それをもらい、出さなければいけません。

これががとても重要な役割を果たします。

このレターは人事評価をもとに作成されますし、少しでもネガティヴな事が書かれてしまうと、転職もなかなか決まらない、ということになりかねません。

私は幸い今まで、これはひどい!というような上司に出会ったこともなければ、この評価はちょっと受け入れられない、という思いをしたこともないので、一度の面談で穏やかにおしゃべりをして終わる、と言う感じですが、数回面談を重ねる同僚も沢山います。

同僚たちは、どんなに仕事が忙しくても、この評価表にすごーく沢山時間を費やして書き入れています…

みんな、書いた?終わった?とこの時期話題は成績評価のことばかり。

A評価、去年いくつあった?なんて聞いてくる同僚も。

「うーん、私特別書くこと何もしてないよね~。」

などとぼんやりしていると、

「何でもいいのよ。過大評価して大きく書かないと損するわよ〜。」

と発破かけられてしまいます。

やっぱり私は日本人なんだな〜、と思ってしまうこの時期です。

自分を売り込むことは、スイス人に比べれば、やっぱり苦手です。

それにこの評価がすぐにお給料やボーナス、昇進につながることもないような…

去年は上司に、

「ちょっと、もっと沢山書いてよ。ほら、よく入ったばかりの社員にも教えてあげているじゃない。それを何とか、うん、社員教育に尽力、その貢献は非常に大きく、云々。」

上司が私の表に書き入れてしまいました。

謙遜の美徳。

なーんて言っている場合ではないのですね。

一度上司にはっきりと、言われたことがあります。

「日本人のメンタリティはとても素晴らしいと思う。しかし、キミが日本の常識でここで仕事していると損するよ。」

それにしても今年もこの評価表の時期になってしまったなんて。

リモートしているうちにあっという間に過ぎて行こうとしている、この一年です。

ぼんやりしていられない…

始めないと…